離婚レスキュー

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【離婚調停】心の病を理由にずっと働こうとしてくれなかった【読者の方からお手紙をいただきました】

こんにちは。当サイト管理人の鈴木愛理です。
この前、私のプロフィールを読んでくださったある女性(ここでは仮にヨーコさんとします)が当サイトに質問のメールをくださいました。
ヨーコさんは精神障害を理由に無職の状態が続いているご主人と数年前に別居。

その間に二回自力で離婚調停の申立てをされたとのことで、しかしながら二回とも調停不成立。
本当は弁護士を立ててうまくスパッと決着をつけたいのだけど、長い期間精神に障害のある旦那さんを扶養していたことで、ヨーコさんご自身も経済的にもメンタル的にも追い込まれ、とてもプロに依頼する余裕が(特に金銭的に)ないんだとのこと。

そこで…同じようなご経験をされた愛理さん、どう思われますかと。

困り果てたヨーコさんが「離婚 調停委員 心証がよい」としてググってみたところ。
かつての本当に調停委員を務めておられた七十代の男性のご意見としてヒットしたものに「相手方に手紙を書き、それを調停委員に家裁の事務官を通じて事前に渡して読んでもらう」というものがありました…との由。

さらにはその元調停委員さんご自身が読んだ後は、その申立人の書いた手紙を実際に相手方に渡し、それがきっかけで話に決着がついた実例も幾つもありましたよ…とのこと。

心病むご主人と、とにかく離婚したくて仕方がないヨーコさんはそれを見て、実際にご主人に(別れたい強い意思と)心を込めて手紙を書かれ、近く予定している三回目の離婚調停申立ての折に、裁判所を通じて調停委員、そして相手方であるご主人に渡すおつもりだそうです。
それで。

その前に…こんなもんでいいでしょうかということで、この愛理にご自身で書かれたお手紙への添削をご希望だとのお話です。

まずはヨーコさんご自身のご許可を得て、そのモンダイのお便りを皆様と一緒に読んでいくことにしたいと思います。

なお、原文をほとんど変えてはいませんが、個人情報が盛り込まれている部分は愛理のほうで内容の趣旨を変えない範囲で伏せさせていただく形にしました。

また、非常に長いお手紙ですので、こちらもヨーコさんのご了承を得て、読者の皆様にわかりやすいよう、適示見出しを入れさせていただき、彼女の訴えの趣旨がはっきりするように加筆させていただいております。

目次

心の病を理由にずっと働こうとしてくれなかったあなたへ―妻からの手紙―

まずは今回における私の一連の我儘をお許しください。
しかしながら、私ももう限界です。
私にしても、あなたの立ち直りのために精一杯の努力をしたつもりです。だけどもう、私はいかなる方法を以ってもあなたには歩み寄れないと判断して、今回の離婚調停という結論を出しました。
あなただって妻の私から、もう三回目の調停の申立てをされているのだから。あなたに対して私がいかに妻として絶望しているか、夫としていい加減気付いてほしいです。

《この場に及んで悪足掻きはするな、自分の無力さに言い訳はするな》

あなただってもう四十五歳であり、世間的に考えれば社会の中心メンバーとして働いていなければおかしい世代です。あなたもこの場に及んで悪足掻きをするのではなく、自分の現実を真摯に受け止めたらどうですか。

はっきり言ってもはやあなたの悪足掻きは人間として見苦しいものがあると思います。こんなに妻から罵倒されてもまだ縋り付くのかしら?恥を知ってください。

あなたも人間なのだから、少しでも口惜しいという気持ちがあるのなら、少しでも社会を見返せるように、私を見返せるように、そして何より弱過ぎるあなた自身の心を見返せるように多少は努力してください。

心の病気だということはまだわかるとしてもです。
あなたはすぐに、自分は地方それも僻地の出身だとか、母子家庭に育ったからどうしようもないだとか、言い訳ばかりするけれども、私はもうそういうあなたの態度が大嫌いなのね。そういうことを言い訳に、自分は可哀想だからもっと同情されていいんだと主張している限り、あなたはいつまでも社会のお荷物として疎ましがられ続けるばかりだよ。

私だって何ひとつ社会に順応出来ないあなたのことが妻として正直、ずっと疎ましかったもの。もう私はあなたとは全く向き合えない。もうイヤです。

《私は母親ではない。義務を果たさぬ夫に妻の責務を問われる筋合いなどない》

私はあなたのお母さんではありません。
仮に。あなたに対して妻としての責任は果たさなければならないんだとしても、母親としてあなたの保護者になり続けなければいけない義務なんて私にはありません。

あなたはすぐに結婚は両性の同意のみにあるとかおっしゃるよね。
だけどね、両性の同意、つまり両性の平等というのは、夫であるあなたが妻である私にそれ相応の義務を果たした場合にのみ口に出来る言葉だと思います。
何にも出来ないあなたはそもそも私と平等の立場に立てないのだから、これまでただ善意だけであなたをサポートしてきた私だけれども、それ以上のことをあなたに強制させられる筋合いは全くありません。

私はあなたに従わなければならない筋合いなど全くありません、それこそあなたの好きな「両性の平等」を言葉として振りかざしたいのならば、私だって妻としてこうあなたに言い返したいです「まずは自分の社会人としての責任を果たしてから言いなさい」と。

《四十代半ばにもなって現実から目を逸らし幼児の如き言い訳はするな》

あなたはすぐにオレは母子家庭で育ったから、僻地の出身だから、そしてオレは病気だからと、安易に言い訳に走りがちだけど。
むやみやたらと選ばなければ定職にはきちんとつけるものです。

私だってね、これまで事ある毎に大学卒のあなたにバカ呼ばわりされてきた、高校しか出ていない私であってもね。学校を出てからずっと今まできちんとメーカー法務の職を得て正社員として働いていますよ。

確かに学歴がないがために入社後25年を過ぎても一般職のままルーチンワーク担当だけど。
あなたも知っての通り、私が毎日会社から自宅に帰り着くのは夜の10時前後だよ。どんなに効率を考えながら頑張っても、そうそうに定時にはオフィスを出られないの。でも、本来仕事は自分の労力を提供して対価をいただく性質のものである以上、つらくてきついのが当たり前なの。

「大卒」のオレが高卒のオマエと同じ内容の仕事なんて、恥ずかしくて出来るわけないよな。それが口癖のようなあなたに私は言いたい。
いいかげん中学生や高校生のように甘過ぎる夢を見続けるのからは卒業してください。

逆を言えば、あなたから見れば「頭も悪くて能力も劣る」私でさえ、きちんと定職を得て働くことが出来るんです。
私に対して優越感を抱くことでしか心の平安を保つことが出来ないあなたが、そのくせ一般的な就労が出来ないこと自体、全ての事柄に対して矛盾してはいませんか。言い訳めいたあなたの言葉から考えるのであれば。

おとなの男性として。あなたはもう少し口惜しいとか恥ずかしいとかいうことを知ってほしいです。いや、それなりにご存知なんだろうな…「優秀」なあなただから。

「優秀」なのであれば、もうちょっと自分をきちんと見つめようよ。
自分のことがそれほど大切なのであれば、四十代半ばにもなって満足にアルバイトすら勤まらず、今や社会の笑いものでしかない自分の現実をちゃんと見ようよ。

病院で精神疾患だと診断されたのをいいことに、別居中の妻の私にストーカー行為を繰り返し、常に警察から不審者としてマークされている犯罪予備軍としてのご自身の現実を、あなたは目を背けることなくきちんと見つめることから努力してください。

《怠惰な人を救済するための福祉制度など存在しない。まずは治療に専念して》

あなたがおっしゃるとおり、もしも仮にあなたが心の病で「働けない」状態であるなら、あなたは今きちんと病気を治療すべきなのではありませんか。それこそ「精神科病院への入院はイヤ」などと我儘を言うべきではないでしょう。

あなたは社会のお荷物になり続けているのではなく、きちんと働けるようにもっと努力すべきです。日本は確かに福祉国家です。でも、それは誰にでも、ということではなく、本当にがんばっている人だけが救われる性質のものです。そうでなかったら、それらは制度としても不十分であり、真に平等だとは言えないでしょう。

本来であれば、日本国民には勤労の義務も納税の義務も課せられていることはあなたも学校で習った通りです。勤労もせず納税もしないあなたが他の人と同じに扱ってもらおうと考えること自体間違っています。

怠惰な人を救う義務など社会にはなく、現在の日本は何だかんだ言って誰もがみんな物心両面で逼迫しています。怠惰なあなたを救うほどのゆとりは本来ありません。

あなたは本当に病気が悪くて働けない間だけ、やむを得ず生活保護などの制度で社会から救済されるべきです。なんかもう今さら仕事を探すのも面倒臭いし、福祉の制度で養ってもらう上で、心の病気は都合がいいからということで、この際一生社会から面倒を見てもらおう…だなんて、もしもあなたが少しでも考えているなら、それは虫のよ過ぎる話ですよ。

もしも殺人が認められるなら、私は妻の責任として、社会において今や粗大ごみ以下の存在でしかないあなたを抹殺したいくらいだわ。
それくらいあなたは、妻の私にだけでなく、今や社会から疎ましがられていることを肝に銘じてもらいたいです。

私からこんなことを言われて口惜しい気持ちが少しでもあるなら、きちんと更生してください。心からお願いします。
そして、そんな怠惰なあなたを養う義務はもはや私には存在しません。さっさと離婚に応じて、いい加減私を苦痛から解放してください。

《苦言を呈することが妻としての最後の愛情、早く真人間になって》

失礼なことを多々申し上げたけれど。
これが私の妻としてのあなたに対する最後の愛の示し方です。なぜなら。他人はただそんなあなたを見て心の中で笑っているか、若しくは軽蔑しているかのいずれかだと思うから。

これでも、あなたと腕を組んでバージンロードを歩いた時、私は本当にあなたを愛してもいたし、世界一幸せな花嫁でした。
だからこそ、愛していたからこそ。ここまで私はあなたの我儘にも耐え続けられました。
イヤな別離かも知れないけれど。

かつては本当に愛していたあなたに対して、私は妻として最後の愛情を傾けてあなたを罵倒します。
口惜しかったら、私を見返してみなよ!ちゃんと真人間になれよ!

お願いです。少しでも口惜しいと思うのであれば、どうか、この私の愛に応え得るあなたになってください。

ヨーコさんへ 愛理からの回答

ヨーコさん。
なかなか他人には言いにくいことをも、この私に打ち明けてくれて本当にありがとう。
ヨーコさんも今すごく大変な中にあり、日々悩みの毎日を過ごされているものとお察しします。

【あなたを危険に曝し、手の内を相手に知られる調停での手紙は絶対にNG】

私の元夫も、精神疾患を持っていて…ちょうど一年ほど前は私もヨーコさんと殆んど同じような悩みを抱えていたから。私はまさしく手に取るみたいにあなたのお苦しみを自分の傷みとして感じています。
だけど。

結論からいうと、そのお手紙、絶対調停委員さんにお見せしてはダメ。
ましてや、相手方であるご主人に渡してしまっては…もう本当にダメダメ。

確かに数年前の調停においては、相手方の夫(もしくは妻)に対して自分の想いを真摯に綴った手紙を調停委員さんを通じて渡す、というのは、離婚調停を申立人にとって有利に進める手法のひとつだと実しやかに語られていました。

そういうこともあってか、今でも「調停 有利 方法」みたいに検索すると、こんな手段もヒットするのでしょうね。
ですが。これはいうまでもなくすごく危険。ヨーコさんは既に数年前にご主人と別居されておられるそうですが、それってもう心身ともにギリギリの状態に追い込まれているということだけではなく、精神的に病んでいる状況のご主人からの万が一の暴力を避ける意味合いもあるのでしょう。

だったらなおさら、ヨーコさん自身の現在の状況をやみくもに相手方たるご主人に知らせて個人情報を曝す、ということを避けるためにも。
また、単純に(特に心理的な)刺激に弱いご主人を、必要以上に興奮させて問題をさらに深刻化させないためにも、手紙をご本人に渡すべきではありません。

【現代においては相手方への手紙は避ける。それが一般的な調停委員の考え】

ヨーコさんがネットでググって見つけた「手紙を書く方法は調停委員の心証をよくする上で有効」という意見をおっしゃっている、かつて調停委員をされていたその男性は七十代の方だとのことですね。

失礼を承知で言わせていただくなら、お考えが古い方というか…正直、現在の夫婦の問題について疎い男性ですよね。常識的な判断をされる人であれば、現在においてはむしろ手紙なんか渡すな、危険だ…そういう指示のほうがむしろ一般的だろうと思います。

調停委員さんの選考も、その地方地方によって特色があり、基準も異なるので一口では言えませんが、少なくとも首都圏の家庭裁判所における離婚調停においては、現在、こういった当事者間の手紙のやり取りはトラブルの原因につながるとの見地から推奨していないとのことです。

万一、相手方に渡してくれと仲介を迫られても、調停委員として介することは基本的にお断りしているとのこと。

【申立人の想いを正確に伝達する調停委員の役割。だからこそ必要以上に手の内を明かさないで】

また。何度かこのサイトでもお話ししたように、調停委員さんは善意のボランティアです。善意からゆえに、申立人であるヨーコさんからの情報を、包み隠さず(正確に)ご主人に伝えることもあります(というか、正確に伝えることが調停委員の役割ですので…)。

だから、仮に「調停委員さんだけに“彼に対しての手紙”の体裁で私の正直な気持ちを書き綴ってきました」として、調停の場で相手方には見せない目的で持ち込んだとしても、その中に書かれた内容について、結果的に調停委員はその役割上「正確に」相手方であるご主人に伝える義務を果たしてしまいます。

それって、つまりこちらの手の内をすべて相手方に曝してしまうこと。
ヨーコさんがご主人の何に対してお怒りなのか。ついてはおそらくこの後に続くであろう離婚裁判においては、いったいどこが争点になるのか。そこを自ら相手方に予め教えてしまっているのと同じ。

ヨーコさんはもうすでに離婚調停は二回も不成立になっているということで、詳細は後述しますが、もうここは専門家に依頼してご主人を「相手方」ではなく「被告」として提訴したほうがいいだろうと愛理は思うのですが。

まあ、ヨーコさんに限らずどのような場合にも、離婚については協議、つまり話し合いで解決出来なかった場合においては、いきなり裁判に持ち込むのではなく、必ず一度は調停という場を持たなければならない(調停前置主義)と定められていて、だから調停での解決が難しそうだと予想されるなら予想されるほど、相手方には出来るだけ、こちらの考えを悟られないように必要以上のことは告げないことが肝心です。

【揉める予感があるなら。手紙よりも先の提訴を見据えて陳述書を作成する】

相手方に手紙を書くくらいなのであれば、むしろ調停委員に対する「陳述書」の作成に力を入れるほうがずっといいと愛理的には思います。

「陳述書」を作成してくることで、それだけ「申立人はこの離婚に本気なのだ」という気構えを、調停委員と同席する裁判官に示すための強烈なアピールになるでしょうし、調停自体が不成立だとしても、その(調停に使用した)陳述書は次に裁判を起こす、いわゆる提訴の際の訴状や“離婚裁判における陳述書”として再利用出来るからです。

【もはや不治の病ではないからなおさら。精神疾患は離婚の理由にならない】

率直に言って。
申し訳ありませんが、ヨーコさんが家庭裁判所に三度目の離婚調停申立てを行ったとしても、離婚が成立する見込みは殆んど皆無に近いだろうと、私は自分の経験を通じて思います。ヨーコさんのご主人も愛理の元夫と同じ精神障害者だそうですね。

昔は離婚の正当な理由になりえた精神疾患も、今では充分治る見込みのある病気。むしろ病気の配偶者を見捨てるなんてけしからん!という判断が下されるのがオチです。

ヨーコさんだって重々にご主人に尽くされ、努力もされたのだと…私はご主人宛てのお手紙の行間からそうきちんと読み取っていますよ。努力しても、心を尽くしてもご主人がヨーコさんを顧みられることはなく、もうお二人の関係性を修復することは不可能だと判断されての、離婚はヨーコさんにとってのいわば苦渋の選択なんですよね。

【結婚も離婚も相手あってこそ。だからこそ問題は解決が出来ないことも多い】

でも、そう一筋縄ではいかないところが、それこそ相手方という名の「相手」のある離婚調停の進め方の難しいところ。
たまたまヨーコさんのご主人は精神に疾患があり、無職で今後の見通しもないことから問題はさらに拗れているのだとお察ししますが、ヨーコさんの例に限らず「調停」というもののそもそもの性質上、どのような事柄が問題であろうとも、申立人と相手方の意見が一致せず、互いの妥協点が見いだせなければ、調停はもうそのまま「不成立」という結論しか導けないものなのです。

それは相手方が精神疾患、その他婚姻を継続し難いような難病や障害を抱えているケースに限りません。
よく離婚の理由として聞かれがちなものに「性格の不一致」というものがありますが、この性格の不一致などは、それこそ離婚調停が不成立になってしまう顕著な「モデルケース」。

だって、そもそも性格どころか成育歴も生活歴も何もかもが違う男女が、夫婦として暮らす形態が婚姻なわけで、性格が一致していないのが当然でしょ…って、調停委員もそれこそ家庭裁判所も、そう判断するしか途がないのです。

読者の皆さんは意外に思われるかも知れませんが、よくありがちな「性格の不一致」こそが、協議離婚以外の方法の離婚で一番揉め、後々のトラブルに発展し易い離婚事由だそうです。

【一番融通が利き、どのような理由もまかり通る方法としての協議離婚】

ここまで見てくると。
それまで深く愛し合っていたはずのふたりが、もう互いを尊重しあえず、一緒の未来を描くことが出来なくなってしまった場合には。
離婚する、しない…に拘らず、お互いが納得いくところまでふたりだけで話し合うことが何よりだと思います。

そしてもしも、納得いく結論がお互いに導くことが出来ずに離婚することになってしまったにしても、調停やその後の裁判ではどう考えても婚姻を継続し難い事由としては正当だとはみなされないようなたわけた理由であっても、協議、つまりふたりの話し合いの間で納得がいくのであれば、それは間違いなくふたりが「婚姻を継続し難い」正当な離婚の理由だと言い切れるからです。

もしも、それでも特にお金のことなどで決着がつかなくて離婚調停に持ち込むということになったにせよ、ふたりの間で「別れる」という意志だけは、きちんと理由立てて話し合ったうえで「結論」として、あからさまにさせておいたほうが、きっとその後においてお互いに傷つかなくて済むと思います。

あくまでも調停の場では、慰謝料だとか、子どもさんがいる場合には養育費だとか。そういう主に金銭面のことできちんと公に約束を交わしておいたほうがトラブらないだろうと思うことだけを話し合うに留めるべきです。

昨今見られるケースでは、離婚後、親権を取れなかったほうの親が、子どもとその後どのような形で面会やそのほかのやり取りをしていくのか、内容の詳細を離婚調停の場を利用して話し合うことも多いようです。

夫婦としては別々の道を選んで生きていくにせよ、子どもにとってはどちらの親も、大切なお母さんでありお父さんであることに間違いはなく、これまでは余り注目されなかった利用法ではありますが、今後はふたりの間に生まれた大切なわが子の未来を話し合う場としても、離婚調停はポジティブに活用出来そうですよね。

【まずは徹底的に話し合い。それで解決しなければ躊躇せずプロの力を借りて】

だけど。
離婚調停をそういう前向きな話し合いのための場所に使うならともかく。
無駄な争いを長く続けることは、大切なあなたを、そして相手方である配偶者をただ疲弊させるだけの結果しか招きません。

幸い、今は「法テラス」の民事法律扶助制度が導入されて、弁護士等のプロに依頼することも以前よりずっと敷居が低くなりました。
配偶者との婚姻を解消し離婚することは、ただでも入籍の何倍もの労力を必要とするといわれています。

ましてやその離婚についての双方の思いが噛み合わず、泥沼化してひたすら長期化したとするなら…お互いに苦しみ、憎しみ合ってしまうだけです。もしもふたりの間に子どもがいたりしたら、いとしい我が子は大好きなパパとママが争う姿に、どれほど幼い心を傷つけられ蝕まれてしまうことでしょうか。
まずはふたりの互いに対する責任を果たす意味合いで、お互いに納得がいくまで徹底的に妥協案を探り合い、話し合いをしましょう。

でも、話し合っても解決の道筋がつかない時には、躊躇せず専門家の力を借りることも、ふたりの抱える問題を解決する上での有効な選択肢のひとつとしてください。
どちらにせよ人生をやり直すふたりなのだから。

そして、本来は愛し合って結ばれたはず、のふたりなのだから。
傷つけあって互いにボロボロになってしまうくらいであれば、きちんと専門知識を持つプロの力も借りて、よりよい人生のリスタートを切るようにしましょう。

【法テラスによって費用の面でも早期解決への方向性が見えてきたのだから】

ほかの項でもご説明した通り、経済的に困難な問題がある場合には、法テラス等では裁判等の費用の立替えのほか、立替金の償還の猶予や免除という制度もきちんと定められていますし、長い目で見れば…争いが続けば続くほど、お互いに無駄な出費が嵩んで疲弊してしまうだけだと、そう愛理は身をもって経験させられました。

あるいは。専門家は時に感情的になってヒートアップしてしまいがちなふたりの問題を、プロでありかつ第三者であるがゆえの冷静な目で見つめ、ふたりの問題の本質がどこにあるのか…一番肝心な、しかしながら一番忘れ去られがちな部分をも見失わせずに問題解決へ導けたりもします。

だから。
繰り返しになりますが、話し合いによって解決出来る部分についてはふたりでしっかり納得がいくところまで協議を持ちましょう。傍から見ればどんなに我儘で理不尽な内容のそれであろうとも、ふたりが正当だと思うのであれば、それは強固かつ充分に周囲を納得されられる「離婚の理由」だと出来るものだからです。

それでも話し合いに決着がつかなければ。離婚裁判の時といわず調停の時点から、弁護士等のプロの力を借りて早期に問題解決を目指すことに終始しましょう。弁護士はそれこそ調停委員とのやり取りにも長けており、スムーズな解決が期待出来るでしょう。

仮に調停不成立、提訴に至っても、弁護士は問題の争点がどこにあるのかを的確に見抜き、ふたりの争いに絡む不必要な苦痛をぐっと減らしてくれるはずです。
ヨーコさん。
長くなりましたが。これまで愛理がお話したことを参考に、まずは法テラスに電話してください。

皆さんも、話し合いの結果それでも相手との妥協点が見出せない場合には、早めに法テラス、若しくは各自治体等で定期的に開かれている無料法律相談に相談しましょう。

ちなみに。「法テラスは配偶者と別居していないと使えないのではないか?」といわれますが、そんなことはありません。基本的には同居している家族に知られることなく、連絡を取ることも相談することも出来(最初に家族に知られてもいいかどうかアンケート形式の質問票に答え、その際に知られたくなければそういう旨を記載)自宅に直接連絡がくる方法に代わる連絡手段を法テラスの担当者に相談すればいいのです。

愛理からの回答 まとめ

1.相手方に手紙を書けば調停委員の心証がアップするという内容がしばしばネットでヒットするがそれは大きな間違いである。
通常、調停委員はトラブル回避のためにも、申立人に相手方に対して手紙を書くことなど強要してはならない立場であり、仮に書いたとしてもその手紙を相手方に渡すなどということは常識的にあり得ない話だと心得よ。

2.ましてや、相手方が精神的な障害を負っている状態であれば、本人の病状を悪化させないためにも、そして申立人であるあなたが興奮した相手方に何らかの加害を加えられないためにも、余計な刺激を与えるようなことは慎むべきである。
しかしながら、医学は日進月歩であり、精神疾患はもはや不治の病ではない今日、相手方のメンタル的な問題を事由に離婚調停を申立人に有利に進めること自体が不可能だと思え。

3.本来、調停委員の役割とは申立人と相手方、それぞれの想いを正確に伝達すること。だからこそ必要以上に手の内を明かすな。

4.(前項に付随するが)そもそも調停を持たずに離婚裁判を行うことは禁じられている(調停前置主義)。解決が困難だと思われる場合はなおさら調停で相手に自分の考えを悟られないように心すること。

5.手紙を書くよりはむしろ「陳述書」を作成せよ。調停委員と同席する裁判官に対し、申立人としての強い離婚への意思をアピール出来るし、さらにはその後の提訴で再利用が可能というメリットがある。

6.よく訊く「性格の不一致」。現実には一番「婚姻を継続し難い事由」にはなり得ない離婚理由。

7.どのような我儘で不当にも思える理由をも「婚姻を継続し難い事由」にしてしまえる方法としての協議離婚は何より有効である。お互いに必要以上に憎しみ合わないためにも、苦しまないためにも、離婚を思い立ったらまずはとにかく相手と徹底的に話し合いを持つべきである。

8.昨今、離婚調停を当事者間のポジティブな話し合いの場に使う方法が注目されつつある。金銭的なことをきちんと公な約束として交わすための場所としての利用のほか、今後は、ふたりの間に生まれた子どもの未来について話し合いを持つ場所として、離婚調停を使うのも手段のひとつとしてアリだろう。

9.ただ、夫婦が当事者間同士での協議離婚を目指して話し合ったとしても解決がなされない場合。ましてや話し合う機会が持てないほどに、既にふたりの関係が拗れている場合には、迷わずに弁護士などの専門家に介入してもらおう。

現在は「法テラス」による民事法律扶助制度がある。法テラスは配偶者との別居がなされていなくても利用可能であり、例え家族であっても、あなたの秘密は厳守される。

また、弁護士等に依頼した場合の費用を立て替えてもらったのち、立替金の償還について猶予や免除といった制度もきちんと完備されている。
問題の早期解決を図るためにも、あなたのキャパシティを超える前にとにかくまずは専門家に相談しよう。

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