離婚レスキュー

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【離婚調停】実際に離婚調停を申し立ててみた結果。感じたこと、気づいたこと

こんにちは。サイト管理人の愛理です。今日はユミさん(仮名・33歳)からお送りいただいた体験談を皆さんにご紹介したいと思います。

ユミさんはもともと国家公務員としてお仕事をされており、その後職場結婚。

しかし、なかなか子宝に恵まれずご主人との入籍後2年目から不妊治療。

不妊治療は…私、愛理も経験があるのでよくわかるんですけれども、本当にメンタル的に追い込まれてしまいがち。本来は子どもを持つことによってさらに夫婦の絆を深めようという趣旨のもと行うカップルが過半数(一部例外もあるようで、それについてはこのサイトにもかなりハードな内容の体験談が寄せられていますが…)だと思われるのですが。

それなのにふたりの未来の幸せのためにスタートさせたはずの不妊治療がなかなか功を奏さず、結果夫婦の心が離れてしまったという残念な話は意外とありがちなのです。
ユミさんもご主人との赤ちゃんを心から望んでおられたとのお話ですが、めぼしい結果が導かれないがためにうつ状態に陥り、お仕事を休職して精神科病院におよそ半年間の入院。

長い入院生活の結果ユミさんは公務員の職も手放してしまい、これから先、ますますご主人のサポートを要するのかと思われたのですが…。

心病む彼女にとっては青天の霹靂!ご主人のユミさんへの裏切りともいえる浮気はその精神科への入院期間に行われてしまいました。
ご主人の浮気相手の女性には、当時幼稚園児の子どもさんがあったそうで、もともとユミさんとの赤ちゃんを強く希望されていたご主人は、相手女性へいともあっさりと心移りしてしまい、ユミさんとの離婚、そして浮気相手とその子どもとの新生活を始めることを決意してしまいます。

しかしながらユミさんにはまさに寝耳に水でした…。
愛していたはずの夫の裏切りをなじるユミさんに、カッとしたご主人は思わず手を挙げてしまいます。
ユミさんはNPO法人が運営するシェルターへの避難を経て、自らアパートを借りてご主人と別居。もともと法務局勤務というお堅いご職業柄でしょうか、ご自身で理詰めに考えられて、もう未来をやり直すことは不可能であろうご主人との、それなりの結論を導かれるべく家庭裁判所あてに離婚調停を申し立てられます。

以下は、そんなユミさんの離婚調停体験談です。ユミさんのもともとのお仕事が滲み出ているような一連の真面目な記録です。

一般の方には多少わかり難い部分もあるかと思い、愛理のほうで適示見出しをつけさせていただきました。さらには巻末に私、愛理による「まとめ」も載せておくことにします。

実際に離婚調停を申し立ててみた時に感じたこと、気づいたこと

目次

【結婚7年目にして互いの心がすれ違い私を裏切った夫と別居する】

結婚7年目にして、私は二歳年下の夫と別居しました。
理由はポピュラーですが、夫の浮気。
彼と同い年のスナック勤めの女性には、別の男性との間に生まれた幼稚園児の娘がありました。夫はシングルマザーの彼女と再婚し、娘も自分の子どもとして引き取って育てると主張。

確かにかなり長い間、彼は私との赤ちゃんを望んでいたのですが、不妊治療の効果もなくふたりの間に子どもはなくて。不妊治療の余りのハードさに、私はメンタル的に追い詰められて言動が不安定になり、精神科病院におよそ半年間入院。
その間の彼の浮気。青天の霹靂のような出来事に、私はさらに精神的に不安定になって。

休日、彼女のもとに出かけようとした夫を感情的な言葉でなじり…。もうウザかったんでしょうね、夫は泣き喚く私に手を挙げました。
思い切り顔にあざが出来てしまった私はやむなくNPO法人の運営するシェルターに駆け込んだのでした。しかしながら。自治体によって多少の違いはありますが、年齢的にやり直しがきいて、かつ子どもがいない私は「もうちょっと自助努力しましょう」といわれるのがオチでした。

もしも私に子どもがあるなら、もっとその後の支援の途もあるのでしょうが、確かにアラサーの私であればもうちょっと何とかがんばれるのかも知れません。
うつ状態が余りにもひどかったので、入院を機に勤め先の法務局は退職してしまいましたが、それでも前職が公務員だった私は他の方よりは手厚く退職金もいただけて、しばらくは急を凌げそうです。

貯金と役所からのお金で続く間に。どうにか…夫とのことにそれなりの結論を導ければと私は願っています。

【幸いにも手持ちがあったから。郊外にロフト付き1Kの「自分の城」を構える】

とりあえず私は手持ちを遣って自分のためにアパートを借りました。ひとり暮らしで、これという持ち物もなかった私は、ロフト付き1Kの部屋で充分事足りました。

都心を離れてターミナル駅のさらに向こうに行くことも辞さなかった結果、各駅停車しか停まらないけれども、それでも私は駅から徒歩5分圏内に家賃2万8千円の自分の城?を構えることが叶いました。

ふたりで住んでいた2DKの賃貸マンションから着のみ着のままで家出した私でしたが、家具や電化製品もリサイクルショップと「ジモティー」で調達した結果。アパートを新規で借りるためのお金がおよそ20万円弱。冷蔵庫や洗濯機など、とりあえず要るものを中古で揃えるためのお金と、当座の生活費に10万円。

関東の某市において、私ひとりがとりあえず身を立てるために要したお金はざっくり30万円というところでした。
そりゃあ、あればあるに越したことはないのですが。逆に言えば住所が確定し、きちんと住民票があれば。手持ちのお金が無いなら無いで生活保護などの申請も出来なくはないです。

(厳密に言えば住所が未定でも手持ちが無ければ、今あなたがいる場所を管轄する福祉事務所に保護の申請は出来ます。ただ、申請を受理決定される確率は、住民票を有する場合に比べて、残念ながらぐっと下がってしまうのが現実です)。

【以下、住まいが定まったところで今度は自ら調停を申立てた私の経験談】

まあとにかく。どうにか自分の力で生活をリスタートさせることは叶った私にとって、次の課題は今や別居と相成った夫との今後をどうするのか、です。
結果から言うと。はじめは夫との関係を修復させるための俗にいう「円満調停」を相手方たる夫の住所地を管轄する家庭裁判所に申立て。

夫に全く話し合う気もなく、実際の調停期日は欠席。そのため「不成立」。
4ヶ月後、私ももう彼とのやり直しには見込みがないと悟った私は前回の調停と同じ家裁宛てに「離婚調停」に切り替えて新たに申立てました。
それも(後述しますが)ウダウダとモメただけで、結局私から取下げ。

今は…係争を目論んで専門家に依頼。離婚に強いと評判の弁護士に今後を相談中です。

まだ現在進行形で揉めている話であり、それこそ相手もあることなので、内容の詳細に触れることは敢えて避けたいと思うのですが。…ここでは実際に私が家庭裁判所に離婚調停を申し立ててみた感想というものや、実際に申立ててみるまで知らなかったこと、誤解していたこと。

…そういう調停を体験してみて「ああ、そうだったんだ」と気づいたことについて、あくまで私自身の個人的な感想としてお話したいと思います。

*離婚調停のノウハウについては、ほかにももっと優れたテキストが幾らでも存在するのでそちらに譲ります。

現時点で離婚を巡って悩まれている皆さんが、この記事を読まれることで、多少なりとも調停の何となくのイメージを掴んでいただけたならば幸甚です。

そもそも…「調停」と離婚の裁判とは別モノ

実は。相手が行方不明という例外を除いて、離婚裁判を起こす前には必ず調停を行わなければなりません(調停前置主義)。
でも、皆さん意外とご存じない…。正直に言うと、リコン当事者になるまで、私自身も全く知りませんでした…。

《調停は単なる話し合い。法的な拘束力は存在しない》

頭の中での何となくのイメージですが、どちらも裁判所で揉めて相手を非難し合うことかと思っていました。
しかし、実際にはいわゆる裁判が「結果が示された以上絶対」なのに対し、調停はあくまでも「単なる話し合い」です。
当然ですが、調停で離婚と話し合いが交わされれば、その決定は離婚裁判で導かれた判決と同様の効力を発します。

ですが、話し合うことが主目的なので、調停そのものは法的強制力を持ちません。
そこで実際に。もう相手と話し合う余地がないという時には、少しでも早く現実の裁判に持ち込むために、配偶者に対する誠意があるとは全く思えないものがありますが、調停をわざと欠席するケースもかなり存在します。

ちなみに。私は夫に調停をおもむろに欠席されました…。結果、調停は不調、つまり不成立。

前述した通り、今は夫を被告として提訴、端的にいえば裁判に持ち込むために目下準備中の私です。

ただ。最初に挙げた通り「調停前置主義」というルールがあり、調停を行わないと現実には提訴に持ち込めません。そのための形式的な調停の申立ても、本当はかなり多いようですが、恥ずかしながらそういうことすらも、私は知りませんでした。

まだ決意が固まっていなくても調停の申立ては出来る

前項でもお話しましたが、法的拘束力のある判決が下される「裁判」とはそもそもの性質が違い、調停はあくまでも申し立てをする「申立人」と「相手方」との話し合いです。

*余談ですが。
話し合いである調停では「申立人」と「相手方」ですが。
これが裁判だと「原告」と「被告」となります。
当たり前だと言われればそれまでですが、これも意外とごちゃまぜにされているものです。

《迷っていても申立てられるし、取下げも可能な調停》

あくまでも相手方とのお話し合いである以上。今の時点では迷っているわ…という場合であっても、相手との話し合いの場として調停自体は申立てが出来ます。

申し立てる段階で「円満調整」か「夫婦関係解消」(いわゆる離婚調停)なのか、いずれかを選択こそさせられますが、最終的にはその話し合いの結果次第です。つまり、例えば申立ての時点では夫婦関係解消、つまり相手方との離婚を目論んでいたとしても、話し合いの流れ次第では翻して円満に解決、お互いにもう一度やり直す、ということも出来ます。

もしくは、もうその必要がなくなれば、調停自体を途中で取り下げることも可能です。

《離婚は決意しても。その後のトラブルを回避するための調停もある》

ふたりだけで話し合っても埒があかないことはいっぱいあります。特に財産分与とか養育費のこととか、そう、お金絡みの問題については何かとトラブルにも発展しがち。

ふたりで話し合いはしても、なおそういうことがうまく折り合わない場合、離婚の方向性で互いの気持ちは定まっていても、事務的なこと、特に離婚後のお金関係のトラブルを回避したいという理由で、家裁に調停を申し立て、公正な話し合いを期すカップルも多く存在するそうです。

トラブルを避けるための調停委員。しかし法律のプロではない

《スムーズに話し合いを進め、密室での話し合いにおける事故を防止する》

最後には裁判官を交えてきちんと結論を記載した調停証書を作成するのですが、実際の話し合い、つまり調停の場では「調停委員」という身分としてはボランティアの無給の公務員(現実にはお車代としての日当が発生するようですが)が、当事者に助言を行いつつ、話し合いが円滑に進むように運びます。

当日の話し合いを進める調停委員は、それ相当の人生経験を積んだ男女二人、というケースが殆んどです。
言い換えれば調停委員を介しているからこそ、当事者のふたりは感情的にならず、スムーズに話し合いを持つことが出来ます。また、密室での話し合い、ということにならない調停の場では特に夫婦間のDVが認められる場合、予測不可能の事件事故を防止する機能もあり、安全にことを進められます。

*かつては調停室と呼ばれる同じ部屋に申立人と相手方、そして男女二人の調停委員を交えて話し合うのが平均的なスタイルでしたが、最近では予想外の暴力による事故を防ぐのが主な目的で、申立人と相手方が別々の部屋に控えた上で。例えこそ悪いのですが、まるで伝書鳩のように調停委員が行き来して、当事者間の話し合いを取り持つ形式も増えてきました。

《調停委員を介することで安全に本音を伝えあうシステム》

そういう形にすることで、申立人も…そして相手方も。自分の言い分を夫、もしくは妻の顔色を気にすることなく正直に話せ、結果として、これまでよく見えてこなかったお互いの問題がはっきりすること。それによって解決の糸口も見つかりやすくなるというメリットがあります。

調停が始まるまでの待ち時間も、申立人と相手方、それぞれ別の待合室で待つことになっています。あるいは、あからさまにDV等の被害が懸念されている場合には、申立ての際に担当の事務官にその旨を伝えれば、調停の期日には一切相手方の目に触れることがないよう、細心の配慮もなされることになっています。

《必ずしも法的な専門家ではない。ボランティアとしての調停委員》

ただ、誤解されがちな点がひとつ。
調停委員は人生を積んだ年配者であり豊かな経験こそ持っていますが。惜しむらくは必ずしも法律の専門家ではありません。中には司法試験に合格し、弁護士登録をされたその道のプロも存在します。が…残念ながら極めてレアケース。

この頃の社会情勢の変化は、長い人生経験によって培われた調停委員さんの熱意だけでは解決出来ないほど、人々の価値観も生活をも変えました。
普通は犬も喰わねえよ、っていうレベルの夫婦ケンカを、人生の様々な経験をもとに解決して差し上げますという熱意だけは、どの調停委員さんも豊かにお持ちなのです。

しかし。ちょうど一世代上の方々が中心な以上、やはりその社会の変化に全くついていけない調停委員さんも一定数いらっしゃいます。
筆者も…調停の時点では退職してはいたものの。私自身が役所に長く勤めていたことを、調停委員さん方に逆に批判されました。いわく、いつの時代も男性はやはり女には家庭に収まってほしいもの。あなたがすぐに赤ちゃんでも産んでいれば、きっとご主人も他の女性には走らなかったと思いますよ…とのこと。

私の名誉?のために言っておきますが。実際に調停を申立てる際には「なぜこういう経緯に至ったか」の陳述が要求されます。私もWord文書でA4の用紙3枚に亘る陳述書を作成して事前に提出しました。そこにはお互いに子どもが欲しかったけれども、不妊治療が功を為さなかったこともしっかり記載しました。調停委員さんも当然目を通されているはず…なのですが。

《話し合いは限界。解決の途が期待出来ない時には調停取下げもアリ》

でも…そんなですよ、まったく。実際に。調停委員さんにひどい(としか思えない)ことをいわれてトラぶった、そういう話もよく聞くので、私がその時たまたま運が悪かったということでもなさそうです。

調停委員さんも、問題の解決に向けて心は砕かれておられます。ただ、それぞれにキャパシティの限界はあります。
決して法律問題のプロというわけではなく、道徳的な見地からの解決を目指される調停委員さんも多い現実において、調停でもう結果が出せないなあと思えてきた時には、必要以上に時間だけを要して苦しむよりはむしろ、場合によっては調停を自ら取り下げて仕切り直して、提訴。つまり裁判で判決を求めたほうがいいこともいっぱいあります。

調停は途中で取り下げられるということは先にお話した通り。
つまり、もう無意味な調停が「必要なくなった」から、取り下げて仕切り直すのです。選択肢としてはそれもアリだと、私は自らの体験をもとに痛感しています。

調停委員も人の子。好印象を心がけよう

《調停を自分に有利に進めるコツとは。意外と基本的なことが重要》

先に挙げた通り、調停委員さんは法律のプロではありません。しかも、よほどの理由がない限り、申立人の都合で調停委員を変更することは認められていません。そういうことをするなら、申立て自体を一旦取り下げろよ、というスタンスになっているのです。

だけど逆から考えれば、ズルいようですが調停委員さんの心証をよく保って、調停そのものを有利に進めることも出来るかと思います。
調停委員さんがスムーズに話し合いを進行させ、事務的な処理も容易に出来るように、わかりやすい陳述書を準備したり、具体的な証拠になるものを用意するのもいいと思います。

ただ、これはよほどソッチの知識がなければ、市井の?申立人にはかなり難しいことであり、ハードルも高いでしょう。

《法的な知識は少ない私たち。まずは時間厳守、そして見た目の心証から》

しかしながら、法的なことには調停委員以上にド素人であろう申立人や相手方であっても「調停委員さんからの好感度を上げる」ということは意外と簡単に出来るかと思います。

まず。その後の裁判の早い開始を目論んで。わざと欠席して調停の不調を狙っているわけでもない限り、期日に遅刻しないということは当然重要です。やはり、時間にルーズだと、社会人としての基本がなっていないと見なされ、結果自分に不利な話し合いの方向に持っていかれてしまうことは避けられません。
当日の服装も大切です。自分の今後の人生についての話し合いを持つのです。

Tシャツにジーンズといういで立ちときちんとしたスーツ姿と。どちらの姿が調停委員の心証がいいか、説明するまでもないでしょう。

《無給でふたりの揉め事に対応してくれる人生の先輩。敬意を払い感謝して》

または。やはり年配の方、人生の大先輩です。
考えてみれば、犬も喰わない夫婦ケンカを、調停委員さん自身は無給で解決させるべく真摯に向き合っておられます。それが時に残念な方向性である場合も皆無でないことは前述の通り。

それでも、まずは調停委員さんに対して敬意と感謝を以て接しましょう。
例えば。どんなに法的に正しい判断であったとしても。それがあなたにとって不利な判断だったとしたなら、それを提示した調停委員さんはあなたにとっては「最悪」なヤツ、ってことになるでしょう。当然ですが、その逆もあります。人間の感情なんてそんなもの。

最終的には自分が一番可愛いのです。
そういうある意味我儘な当事者に対し、ボランティア精神に則って解決の糸口を一緒に探そうとしてくれる人たち、それが調停委員。

そう考える時、やはりまずは失礼がないように接し、人生の先輩としてそれなりの敬意を払った上で、感謝しつつ調停委員さんに示していくことは大切です。
繰り返しますが、調停はあくまでも話し合いの場。いい結果が導かれない場合は取り下げることは出来るのです。

調停自体に法的な拘束力はありません。
だからこそなおさら、きちんと出来る部分はきちんと徹底し、人間としてまずは真っ当であることを示すのは当然です。その結果自身にとって有利な結論を導ける可能性を高めます。

《自分の中の本気を示すために。調停の段階からプロの介入も一手段》

同じように、この調停にどれだけ本気で向き合っているかということを如実に証明する意味合いで、裁判に限らず調停申立ての段階から専門家、つまり弁護士に依頼するのも有効です。

基本的に依頼は(扶助制度等を利用する一部の例外を除いて)無料では出来ない弁護士への依頼をしてみせることで、それだけインパクト大に申立人たるあなたの、離婚に向けての「本気」を示せます。

弁護士はまた、調停委員との効果的な接し方もよく心得ています。問題を必要以上に長引かせないためには、はじめからプロフェッショナルに依頼するのもいい方法だといえます。

だけど。出来れば調停に持ち込むよりははじめから協議離婚を目指そう

《お互い苦しまず長引かせないために。何より協議離婚での解決を目指そう》

これまであくまでも私自身の体験と独断とそして偏見に基づいて、というスタンスからいろんなお話を差し上げました。
しかしながらいずれにしても、本来であれば調停、そして離婚裁判に持ち込むよりは、お互いの話し合いで解決出来る余地があれば…極力協議離婚、つまりふたりの意思による協議によって別れたほうが、本来はお互いに苦しまずにスピード解決を目指せるのかなあと私は実感しています。

調停だって取り下げたりしない限りは、月1回のペースでトータル5回の期日、というのが一般的な離婚調停の流れ。
それで解決出来なければ、一旦取り下げてまた再度申立て。そして…どうしようもなくドロ沼化して裁判へ、みたいなこともすごく多いのが現実です。

現実に提訴、となれば、裁判官の判決を導くだけの理由、具体的には婚姻を継続出来ないと見なすだけの正当な理由が必要になります。
今流行りの「性格の不一致」というのは、実際には皆さんが考える以上に、なかなか具体的な離婚の理由には結びつかないことのほうが多いものです。

別の言いかたに置き換えるなら、そもそも成育歴も生活歴も異なるふたりが、性格的に一致することのほうが無理でしょ、と、そういう見做されかたがされて、決定的な離婚の理由とはされないのです。

しかし。ふたりだけの話し合いに言質を求める協議離婚であれば。そこがどのような理由であろうとも、お互いがこれ以上婚姻の継続が無理だと折り合いさえすれば、お互いにどんな我儘な言い草だろうと正当な「離婚の理由」となるのです。

《法廷において「単なる我儘」を離婚理由と主張するのは想像以上に大変》

これを…実際の法廷で裁判官相手に証明するのは、大抵の場合において、実はかなり難しいものがあります。
離婚理由を証明するには、それなりの証拠も提示しなければなりません。例えば、裁判に備えて医師による診断書を準備したりするのも、実際にはかなりの金額を要します。一般的な診断書のそれよりも、裁判所提出用の診断書はどこの医療機関においても押しなべて高額な文書料が設定されています。
そのほか、弁護士を依頼するのにも数十万円単位の報酬が発生します。

確かに自分の人生は、お金では換算出来ません。大切な自分の未来のためには、時にお金できちんと決着をつけることも大事な判断だといえるでしょう。
ただ。それでもその先、新生活のためには幾らだって出費が見込まれるのだから。

お互いに長期戦にハマって苦しまないためにも。あるいは単純に払わなくていいものについては抑えるためにも。もしも…それでもお互いに話し合いの余地があるのならば。
なるべく可能であれば…日本では九割の夫婦関係の解消方法である協議離婚で、別々の途を選択するふたりのその後を少しでもイヤなものにしないほうが幸先いいのかなあと感じています。

自らは「調停不成立」ですでに今後に暗雲が待ち受けていそうな筆者は。
このあとの提訴において、裁判が長引かないことを願いつつも…もうちょっとお互いのよりよい未来のために、まだ話し合いが叶った段階において、意固地にならずに、もっと夫との妥協点を見出す積極的な努力をすべきだったなあと、今さらながらですが深く悔やんでいます。

愛理によるまとめ―「実際に離婚調停を申し立ててみた時に感じたこと、気づいたこと」

ユミさん。詳しい経緯と率直なご感想をありがとうございました。
私、サイト管理人の愛理からも心からのお礼を申し上げたいと思います。
ただ、もともとがとっても長い文章であり、私たちには普段馴染みの薄い法律的な見地の内容も含むことから、若干難しい部分もあるかと思いましたので。
ユミさんからお寄せいただいた体験談と内容的に重複してしまいますが、愛理のほうで「まとめ」を設けさせていただきたいと思います。

1.配偶者から離婚を切り出された時には、カッとならずにまずは相手の言い分を聞こう。最終的にどういう結論を導くにせよ、まずは当事者である夫婦の話し合い、つまり協議が何よりの円満解決法に繋がるといえる。また、配偶者からの余計な暴力やその後の嫌がらせを防止する効果も高いのが夫婦間の冷静な話し合いである。

2.意外と知られていないが離婚「調停」と「裁判」は全くの別モノである。調停は夫婦間トラブルの円満解決を目指した単なる相手との話し合いに過ぎず、それそのものに法的拘束力は一切ない。一方、裁判は相手を「被告」として訴える法的な強制力を伴うものとなる。

3.しかし、いきなり提訴、つまり裁判に持ち込むことは出来ず、必ず一度は調停の場を設けて相手と話し合うことが法で定められている(調停前置主義)。同様に、調停の場で話し合われ当事者間で約束を交わした内容については、調停証書に記載され、裁判によって下された判決と同等の効力を発生する。

4.相手方と話し合うことが主目的の調停は、まだはっきりと離婚に向けての決意が固まっていなくても申立て可能である。話し合いの内容の方向性によっては途中で調停を取り下げることも可能である。

5.あるいは離婚自体はお互いに同意していたとしても、特にその後の金銭的なトラブルを回避し、調停証書を作ることで公正な話し合いを期すために、離婚調停を持つカップルも増えてきている。

6.調停の利点は、ともすれば密室での話し合いであり夫婦間のDVなどの事故が懸念される場合、調停委員を介することで当事者間にとってのスムーズ且つ安全な話し合いの場所を提供出来るところにある。ただし、調停委員は無給のボランティアという身分に過ぎず、夫婦の問題の全てを解決出来る法律のプロでは決してない。

7.特にお互いの話し合いの結論が導ける見込みがなく、このあとの提訴、つまり裁判へ持ち込む可能性が高い場合には、相手にこちらの手の内を見せないためにも、早めに調停「取下げ」を選択するのも一方法。

8.ただし、法律のプロフェッショナルではないといえ調停委員も人の子である。ましてや「犬も喰わない」夫婦喧嘩を無給で解決されようと心を砕いておられる。現実の調停においてはやはり好印象を心がけよう。場に応じた服装で調停には臨み、人生の先輩としての敬意をもって接し、感謝を以て対応しよう。些細な部分ではあるが、結果としてそういうところが人間としての高評価に繋がり、自分にとって有利な結論を導く可能性を高めるものだからだ。

9.調停委員にあなたの離婚への意気込みを見せるために。前項にも挙げた通り「調停前置主義」が法で定められているが、提訴つまり裁判からではなく、最初の離婚調停の段階から弁護士等のプロの介入を依頼するのも有効な手段といえる。プロはまた、調停委員とのやり取りにも慣れていて且つ長けている。必要以上に問題を長引かせないためにも、出来ることなら専門家の力を借りよう。

10.しかし。離婚調停、そしてその後の離婚裁判でお互いの言い分をすり合わせ、調停委員や裁判官が納得するような「婚姻を継続し難い重大な事由」だと証明するのは思いのほか困難であり、かなりの費用も要するものである。

繰り返しになるがよほどの暴力沙汰でどうにもならない場合を除いては、お互いの幸せな未来を再構築し、よりよい人生をリスタートするためにも、夫婦の間が拗れた段階での徹底的な話し合い、つまり協議による解決を目指そう。何よりも「協議離婚」がふたりにとっての、お互いが一番傷つかない、傷つけ合わない別れ方だといえる。

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